【後編】DEPOS×空間創造で切り拓く、ハンワホームズの今後の成長戦略とは。

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2025.10.08

前編では、DEPOS事業・空間創造事業それぞれの歩みや、両事業が生み出しているシナジーなどについて話を伺いました。後編では、両事業の協業によって生まれる新たな可能性など、今後の成長戦略がテーマです。前回に引き続き、空間創造事業部長の鶴さんと、DEPOS事業部長の東家さんに話を伺います。

空間創造事業の今後。
空間というソリューションで社会課題を解決する挑戦へ。

協業を行う部長2人

空間創造事業としての今後の戦略について教えてください。

(鶴)
建設業界は今、人手不足や住宅の空き家問題、新築着工棟数の減少といった大きな課題に直面しています。私たちとしては、こうした課題に直接リーチする取り組みを進めていきたいと考えています。

まだ詳細はお伝えできませんが、数年単位で具体的な目標を設定しており、さまざまな仕掛けを準備しています。短期的な利益追求にとどまらず、社会的な課題を解決できるような事業を生み出しながら、既存事業とのシナジーを最大化することで、企業価値を上げながら社会にも価値を提供していきます。

既にDEPOSとの協業でシナジーが生まれていると思いますが、「社会課題の解決」といった新たな領域に挑戦していくのはなぜなのでしょうか?

(鶴)
現状に満足せず、常に新しい領域に挑戦し続けることが重要だと考えていることが根底にあります。その上で「なぜ社会課題の解決なのか」という点については、事業に対する考え方として、売上・利益といった視点だけでなく、需給バランス、長期的なニーズ、社会的な必要性なども踏まえて意思決定をしています。

急成長をしている建設事業者ということから、「伸びている領域にリソースを集中している」と思われることも少なくありませんが、弊社としては「人々や社会にとって本当に必要なのか」「我々が取り組む意味はあるのか」といった点を非常に重視しています。


そういった弊社の価値観と社会の状況を踏まえると、空間というソリューションを用いて社会課題を解決し、それをビジネスとしても成り立たせることが、今後の役割であり大きなチャレンジだと考えています。

DEPOS事業の今後。
時代の変化を捉えた商品開発とインテリア領域への拡大。

DEPOS事業としての今後の展望についても教えてください。

(東家)
DEPOS事業はガーデン家具などのエクステリアを主軸としてきましたが、近年は戸建て住宅が減少しており、それに伴いお庭の数自体も減少しています。市場が縮小する中で「次にどんなエクステリアが求められるか」を見据えた開発が求められると考えています。たとえば、猛暑が続く今だからこそ、暑さ対策に役立つアイテムの開発などです。


一方で、お庭に数千万円をかけるようなハイエンドなお客様もいらっしゃるので、ジャグジーやサウナといった高価格帯の商品の開発にも取り組んでいます。最近はサウナ人気が高まっていますので、家で楽しめる簡易サウナの開発などを進めています。
その他にも、これまで取り扱ってこなかった室内家具や雑貨といったインテリア領域にもジャンルを広げていこうとしています。

前半の記事で空間創造事業の入口としての役割を担っている側面もあると仰っていましたが、toBを意識した商品開発もされているのでしょうか?

(東家)
はい、そういった観点での開発も行っています。現状では、DEPOSの売上の大半は楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonといったモール経由でのtoCが中心です。

ただ、その中に法人のお客様も一定数いらっしゃいます。ホテル運営会社の方などが購入してくださり、そこから家具提案を通じて「実は工事もできるんです」とご紹介することで、工事案件へとつなぐケースもあります。


また、工事担当は日々法人のお客様と接点があるため、現場の声を聞きながら商品開発を進めることで、法人ニーズに合ったラインナップづくりにもつなげています。

具体的にどういった商品をこれまでに開発されましたか?

たとえば、ジャグジーを取り扱い始めたのは、工事を担当しているスタッフから「最近こうした設備を求めるお客様が増えている」という意見があったのがきっかけです。

今後も現場からのタイムリーな情報をDEPOS事業で商品開発に反映させ、そこからさらに空間創造事業につなげるといった形でシナジーを生んでいこうと考えています。

空間創造事業×DEPOSの今後。
社会課題とグローバル展開への挑戦。

最後に「空間創造事業」と「DEPOS事業」の協業という観点で今後の展望を教えてください。

(東家)
先ほど鶴からもあったように、社会課題に直結する空間ソリューションを提供していくことが大きな方向性になります。
たとえば、ホテルのBBQ施設設置の際には「コロナ禍で減少したホテルの収益」という課題に対して空間というソリューションを提供しました。


最近では「福利厚生」といった観点でご相談いただくこともございます。採用力や従業員の帰属意識を高めるために、休憩や交流する場として空間を活用するということです。こうした取り組みはこれまでの戸建てやパブリック空間とは大きくことなり、企業の経営層や人事部の方に向けた提案になります。

その他にも「災害」に目を向けるなど、様々な課題に対して空間というソリューションを提供することができます。

(鶴)
別の視点ですと、グローバル展開も視野に入れています。DEPOSのグローバルな調達ネットワークを基盤に日々海外の知見を取り込んでいますが、それを国内だけに留めず、グローバルな事業に展開していくことも考えています。

建設に関する課題は世界各国で発生しています。建設テックのような領域に挑戦していくことで、建設産業が抱える課題を面で解決するようなチャレンジもしていきたいと考えています。


目の前のお客様に対する価値にこだわりながらも、産業や国、そして世界が抱える課題を「空間」というソリューションを通して解決していくことで、より多くの人々、社会に価値を届ける存在でありたいと思います。

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