ハンワホームズには3つの行動指針があり、そのひとつが「挑戦」です。その意味は「常に自分の可能性を信じ、従業員一人ひとりが自ら事業の可能性を探る」というもの。
この指針を体現している社員の一人が、入社14年目を迎えた関根(せきね)さんです。
高校卒業後に弊社に入社した彼女が、どのような経験を経て統括マネージャーとなり、何をきっかけに大学院で事業構想を学ぶに至ったのか。その挑戦の歩みをご紹介します。
目次
現在は、設計・積算グループの統括マネージャーとして8名のマネジメントを担当しています。各メンバーの進捗やアウトプットの確認に加え、最近では成約率のモニタリングなど、数値面での管理にも取り組んでいます。
提案の段階から「どの工夫が成約につながるのか」を意識し、設計が営業成果にどう結びつくかを考えながら、部門全体の成果向上を目指しています。設計と営業を分けて考えるのではなく、全体を俯瞰してマネジメントすることを大切にしています。
また現在は、企業派遣制度を利用して事業構想大学院大学にも通っています。
会社の創業事業である戸建て外構の設計を担当しました。当時は会社も10名に満たないくらいの規模であり、設計メンバーも非常に少なく、実務を早い段階から任されることになりました。営業担当が聞き取った内容や修正依頼をCADで図面化する、いわゆるCADオペレーターからキャリアはスタートしています。
お客様との打ち合わせにも同席し、その場でリアルタイムにCADを操作し、依頼内容をその場で反映するなどの経験を経て、打ち合わせなども自ら担当するようになりました。そうした積み重ねの中で主任などの役職もいただき、外構設計のキャリアを着実に積んでいきました。
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入社して10年目頃、少子化による新築着工数の減少もあり、外構案件だけではこの先は厳しいのではないかと感じていました。私自身も「外構以外の領域にも挑戦して、もっと事業に面白みを出したい」という気持ちが強くなっていた時期でした。
ちょうどその頃に2級建築士の資格を取得したこともあり、「店舗設計など新しい領域にチャレンジしてみたいです!」と社長に相談したのがきっかけです。
転職も視野に入れた上で相談させていただいたのですが、社長からは「それなら、うちでやろう」と言っていただけました。
当時は会社として店舗や屋外空間の実績はほとんどありませんでしたが、外構工事を通じてホテルや商業施設とのつながりがあったため、そこから少しずつ案件が広がっていきました。
屋外のBBQ場や、公募で受託したパークPFI事業など、従来の外構設計では扱ってこなかった規模の案件に関わるようになりました。
特殊案件という位置づけで、これまでの経験を活かしつつ、外構から屋外空間へと設計のフィールドを広げていくことができました。
高校卒業から14年間、ハンワホームズという“ひとつの世界”でキャリアを積んできたので、「自分の視野はものすごく狭いのではないか」という感覚をずっと持っていました。
高校時代にアルバイトをしたこともなく、ずっとバレーボール一筋の学生生活だったこともあり、「小さな世界の中で生きている」という意識がどこかにありました。
そんな中で、東京の取引先を訪問した際に、事業構想大学院の卒業生の方と出会い、お話を伺う機会がありました。その話を聞いて「そんな場所があるんだ」と強く興味を持ち、すぐに調べたところ、高卒でも大学卒業相当の認定試験を受ければ入学できると知りました。
そこで「大学院に通わせてください!」と社長に思い切って直談判しました。これまでそういった前例はありませんでしたが、ありがたいことに快諾いただき、希望していた企業派遣という形で支援してもらえることになりました。
了承を得てから入学まで約半年あったのですが、興味が強すぎて待ちきれず、学校に問い合わせをしてオープンキャンパスや模擬授業にも参加し、入学前からとても楽しみにしていました。
学費の一部は国の補助金で賄い、残りは会社が負担する形で、私自身は学費を支払わずに学ぶことができる制度です。また、労働時間の中で授業を受講するという形になります。
ハンワホームズでは資格取得を支援する制度も整っていて、挑戦を後押ししてくれる制度や風土がありますが、そういった環境があったからこそ実現できたと感じています。
事業構想をテーマにした大学院なので、新規事業の発想や構想づくりを中心に学んでいます。マーケティングや収支計画、経営資源の考え方、プレゼンテーション、地域活性やまちづくりなど幅広い授業があります。
サービスエリアの活性化や観光まちづくりのケーススタディなど、実務にも直結するテーマも多く、自分の業務に活かせるような内容を学んでいます。
一番大きいのは思考の深さです。
以前は「売上をもっと上げなければ」と漠然と思うだけでしたが、今は「なぜ上がらないのか」「何が原因なのか」と原因を突き詰めて考えることができるようになりました。
経営陣からも「発言が以前と変わったね」と言われることもあり、自分が気づいていない部分でも成長しているのかなと思うことはあります。
直近の目標は、部門や職域の枠を越えて動ける組織づくりです。
もともとは社長が営業を担当していたこともあり、意思決定やパワーバランスは営業寄りだったと感じています。その体制は分かりやすく、スピード感もありましたが、組織が大きくなるにつれて「設計・営業・現場がバランスよく動く」形に変化していきました。
これは組織としてステップアップしている一方で、分業化が進んだことで“線引き”が強まった側面もあると感じています。次のフェーズでは、役割で区切るのではなく「顧客への価値」を軸に、部門を越えて知恵を出し合い、最適な形で動ける体制をつくっていきたいと考えています。
設計・営業・現場といった肩書きにとらわれず、「どうすればお客様にとって最良の空間になるか」を共通のテーマとして一緒に考え、動けるチームを目指しています。
大学院卒業後の目標は、大学院で作成する「事業構想計画書」を実際の事業として形にすることです。
事業構想大学院では卒業論文ではなく、事業構想計画書の提出がゴールになります。2年間の学びで磨いた発想力と検証プロセスを活かし、ハンワホームズの既存アセットをベースに、現実的に運用できる新規事業として立ち上げたいと考えています。
新しい領域へ広げるのか、既存事業を拡大するのかはまだ検討中ですが、社長からも背中を押してもらっており、必ず形にするつもりです。ぜひ期待していてください。